観光・体験

~「祈りの聖地」高野山だからできること、その魅力に迫る。~

紀北・高野町
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 高野山は平安時代の初め、日本が生んだ偉大な聖人、弘法大師によって開かれた日本仏教の一大聖地です。平成16年7月には、「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界文化遺産に登録され、またミシュラン旅ガイド日本版において、高野山は三ツ星を獲得しています。開創から1200年たった今でも変わらず、高野山ならではの空気感や景色を見たり感じることができます。その高野山内にある高野町観光協会の岡部さんに、高野山で行われる行事や高野山全体の魅力について、お話を伺いました。
 高野山で行われる行事は主に金剛峯寺の宗教行事です。年に30ほど高野山で宗教行事が行われていますが、その中でも高野の3大祭りといわれているのが、「高野の火まつり」「青葉まつり」「ろうそく祭り」だそうです。「高野の火まつり」は毎年3月の第1日曜に、霊場開き招福厄除けを祈願する紫燈大護摩供が行われます。高野山に春を呼ぶ行事とも呼ばれ、太鼓演奏や甘酒の振る舞いもあり賑わうそうです。「青葉祭り」は6月15日“弘法大師のお誕生日”を盛大にお祝いする行事です。花御堂渡御の行列が町を練り歩き、鼓笛隊や稚児行列、山車などが町民総出でにぎやかに繰り広げられます。「ろうそく祭り」は8月13日の夜に空海が今もなおお祈りを続ける聖域「奥之院」に続く2㎞の参道に、参加者が10万本のろうそくをご先祖様やゆかりの方々への祈りを込めて並べます。このまつりで使われる火は、1000年続く「お照の一燈」から火を分けていただいているそうです。高野山の幻想的な雰囲気を体感できるとあり、多くの幅広い年代のお客さんが集まります。
 他にも人気なイベントとしては、毎月21日“お大師様の日”として「報恩高野市」が行われています。このイベントで出店されているのは、高野町観光協会の会員になっているお店で、そこでは地元の物産や加工品、お大師さんに関連した商品が販売されています。ここで特に人気なのが、先着108名だけ頂けるお大師様からの「御下がり米」です。お大師様からのご利益を持って帰っていただくということで、お米をお渡ししているそうです。この御下がり米はすぐになくなってしまうのでほしい方はお早めに。岡部さんは「報恩高野市」について、「今後はさらに出店数を増やし、高野山の一部で盛り上がるのではなく、大門に上がってきたところから高野山全体で縁日を盛り上げていきたい。また、これからはお店だけでなく、その日にしかできない体験なども21日の縁日で行うことも考えている」とおっしゃっていました。季節ごとに様々な顔を魅せる高野山ですが、こういった行事ごとに合わせて訪れると、いつもの旅行とは一味違う特別な旅の体験や思い出になるのでおすすめです。
 ここで、歴史的な古い街並みという観点で似ている京都や奈良との違いについて、岡部さんは「京都や奈良の街並みを写真のように切り取って見た時、背景のどこかに必ずビルが写ります。でも高野山は、高野山全体が山で囲まれているためビルが全く見えません。ですので、360度どこからでも高野山の世界観を思いっきり感じることができます。他にも、神社やお寺で自分たちが参拝している際に、間近でお坊さんが歩いている光景がよくあります。これも高野山ならではの珍しいことなので驚かれることが多いですが、お坊さんが近くにいることで高野山の厳かな雰囲気が作り出されており、それが高野山ならではの魅力にもつながっています。」とおっしゃっていました。
 高野町観光協会では『心』をテーマとした旅の展開を提供されています。例えば高野山の奥之院めぐりを花やお地蔵様、ご利益などに注目した観光協会オリジナルの高野山巡りです。このように高野山のルート一つで様々な高野山の巡り方ができるので、何度訪れても新しい出会いや発見があり、思わず心を動かされます。神秘的かつ独特な空気感を醸し出す高野山で、行事も一緒に楽しみ、より深く高野山を感じながら観光されてみてはいかがですか。